2022-01-01から1年間の記事一覧
意識的な選びと無意識的な選び 現代宗教を中心的な研究対象にしているので、現在進行形で世界に起こっている宗教現象から何を読み取ったらいいのか、いつも考える癖ができてしまった。だがその多様さや複雑さには、時折目が眩みそうになる。さほど眩まないで…
目まぐるしく変わる情報ツール 宗教にとって情報のやりとりは活動の維持にとっての根幹部分である。情報を交換する手段が変わるなら、布教・教化のあり方もまた、時代とともに変わるのは必然のなりゆきである。20世紀後半、とりわけ1990年代あたりからの情報…
プーチンを支持するキリル総主教 2022年2月24日に始まったロシアによるウクライナ侵攻は、夥しい数のウクライナ市民の犠牲者を出していて、世界に大きな衝撃を与えている。近現代において国家間の紛争や戦争に、宗教的な対立が絡む例がいくつかあった。宗教…
女性神職を目指す人たちは増加傾向だが 国学院大学に専任教員として在籍したのは36年間である。そのうち当初からの20年間は日本文化研究所の専任教員であったが、2002年に神道文化学部という新しい学部が設置されることになり、その専任教員となった。日本文…
恐怖に着眼したヒッチコック 1990年代前半に朝日新聞社が企画した「20世紀の千人」というシリーズに、執筆者の1人として加わった。10巻本で1巻に100人の人物を扱う計画であった。その中の第8巻が「教祖・意識変革者の群れ」*1というテーマで、ここに私がこの…
八方目はっぽうもく 大学時代に所属した少林寺拳法部では剛法、柔法、整法の基本的な技を教わった。剛法とは突きや蹴りなどであり、柔法とは体の構造や急所を踏まえて相手を制する方法である。整法はツボを知り経脈を整える方法であるが、按摩のようなつもり…